創業195年の老舗楽器店、三木楽器(大阪市中央区)が、2月から木製オブジェ「メモリアルギター」を販売している。葬儀の際に祭壇に飾るだけでなく、納棺もできる“終活”グッズとして期待を寄せている。高齢化や趣味の多様化など時代の変遷に加え、昨年から続く新型コロナウイルス感染拡大の影響で、音楽業界の環境も大きく変化。 他業種、他業界への参入に活路を見いだす。同社は1825年、大阪の船場地域で貸本屋として創業。明治時代にオルガンを皮切りに西洋楽器を取り扱うようになった。昭和初期の著名な作曲家、山田耕筰らとの交流も深かった。現在も楽器、楽譜の販売のほか、音楽イベント開催など文化事業にも力を入れている。
|