8月のお盆の時期に、墓や仏壇につり下げて飾る、「お盆とうろう」と呼ばれるもなか作りが、鶴田町で始まっています。「お盆とうろう」は、もち米とコーンスターチで作るもなかで、津軽地方や下北地方では野菜や果物などのお供え物の代わりに、墓の前や仏壇に飾ってお盆を迎える風習があります。この「お盆とうろう」を作っている鶴田町の会社では、お盆に間に合わせるために冬場のこの時期から作業を始めています。町内にある工場では、作業に当たった人が、着色して蒸し上げた生地を冷やして固めてから、2センチほどの大きさに切ってチップ状します。
このチップを専用の金型に入れて、ゆっくりと焼き上げると、ちょうちんなどの形をしたもなかが出来上がります。そして2つのもなかを紙のひもでつなげると「お盆とうろう」が完成します。工場では、5月下旬までに、30万個から40万個のお盆とうろうを作り、県内のほかに、一部に同じような風習が残る北海道や山形県、それに秋田県などにも出荷するということです。
作業を担当する伊藤武仁さんは、「もなかが割れないように気をつけながら作業しています。きらびやかなお盆とうろうをお墓や仏壇に飾ってもらいたいですね」と話していました。
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